雨のち晴れ

子育て・考えたことやたわいのない日常を綴った日記です

残念な読書感想文

お盆前だったか、三男の読書感想文につきあった。

図書館で三男が選んできた本は『かいけつゾロリ』シリーズのなんだっけ?花嫁がなんちゃらの巻。…ゾロリもいいけどさ…もういいでしょう、ゾロリは。散々読んだじゃないの、ゾロリは。

 

どんどん好きな本を読めとは言ったけど、感想文にゾロリはどうなんだろう。

やはり、もう1度図書館へ行き、一緒に本を選びなおすことにした。これは?やだ。じゃ、あれは?やだ。と言いながら渋々選ばせたのは『びりっかすの神様』。ちょうど同じ4年生のクラスでのお話なので、共感出来るのではないか。

 

案の定、家に帰ってもなかなかスイッチが入らない。ここで、早く読んじゃいなさいよっ!とイラッとしてはいけません。

じゃ、読んであげるから聞いてごらん、と読み聞かせることにした。そして、いい加減、私も口が疲れてきたし、読む段階から親がかりなのかと思うとうんざりしてきたのも確か。もうこの辺でいいだろう。後は自分で読めと私は休憩することにした。

 

すると、気が乗らない本でも、途中まで読んでやると先が気になるようで、後半は自分で一気に読み終えることができた。

 

実はこれ、斉藤先生が言ってた事なのだ。先生が子供の頃、担任の先生がよく読み聞かせをしてくれたのだが、いいところでいつも切り上げてしまう。そうするともう、子ども達は先が知りたくてたまらなくなってしまうのだけど、先生はその先は読んではくれない。仕方がないのでお話の続きを知りたい子どもは自分で本を読まなければならない。

 

 思い出してやってみたら、今回は上手くいったので助かった。なかなか本を読みたがらない子に、"あなたの知らないこんな素晴らしい世界があるんだよ"と本を紹介したい時は、途中まで読んでやると上手くいくことがある。

 

そして、肝心な感想文なのだけど、例によってどこが1番面白かったの?自分のクラスがこうだったらどう思う?など聞きながら三男の考えをメモにまとめてやった。

はい、じゃこれを自分の言葉で原稿用紙に書きなと言って夕飯の支度に取りかかった。

 

暫くして、向こうの部屋から、「マーマー!(原稿用紙)2枚でいいのにママの書いた紙じゃ長すぎるからやめていいー?」と叫んでくる。私も換気扇の下でいいんじゃなーい!と返す。そして夕飯前には「出来たー!」と言ってテレビをつける。

 

ほんと?おい、おい。早すぎでしょ。いったいどんな字で書いたんだろうと思いながらチェックした読書感想文の内容は、私を酷く落胆させるものだった。

 

『もしぼくのクラスがテストの点のいい順に席が決まっていたら、ぼくは真ん中よりちょっと前の席になりたいです。なぜかというと、ビリだとみんなにばかにされてはずかしいからです。~ぼくは勉強や運動をがんばったほうがいいと思います。でもぼくはやる気が出ない時があります。ぼくは出来ないことを出来るまで何回もやることがきらいです。そういうのはやる気がでないです。』

 

こんな内容だった。だけどこれからは苦手なことも頑張って挑戦しようと思います。とでも書いて丸く収めればよいものを、決してそうは書かない。クラスの友達みんなで仲よくしたい。で終わる。

 

自由に自分の意見を書かせると、こんなふうなオチになるのかと思うと面白い。三男の、嫌なことはやりたくない。やるつもりもない。少しは親の言う事をきいて、コツコツ勉強をしようとは微塵も思ってやしない。性格と生活態度がそのまんまの、本音の感想文だった。

 

あーあ。こりゃダメだ。

 

字の間違えを指摘する気にもなれず、読書感想文はそのまんま提出させた。

 

これがこの夏の憂鬱。その2。

 

まじめにコツコツ努力せずに何かを成せるわけがないだろう。勉強が全てではないけれど、やはり勉強は大事なんだよ。

こういう会話は家の中でもよく出るというのにのに、なかなか分かってもらえない。

 

親なんて所詮無力なのだとの思いばかりが頭の中をめぐっている。

 

【追記】

やはり、ごちゃごちゃ言わずに感想文は感想文で認めようと思いました。

皆さんからのコメントを読んで、私は何を屁理屈こいて機嫌を悪くしているのだろうという思いに至りました。気づいてよかった…

そもそも、読書とは人に強要されずに自ら欲してこそ楽しいのだ。どんどん好きな本を読めばよいと言ったのは私です。であるのならば、どんな感想をもとうが、どんな内容の感想文を書こうが好きにすればよいのでした。

三男が出来なければ何回も練習しなければならないピアノを辞めちゃったこと、3ケタの割り算が面倒くさくて、片膝をたてながらいやいやする姿、それらが気に入らなくてもんもんとしていたのです。

たとえ親の気に入らない内容だとしても、とりあえず自分なりに考えて書いたのだから良しとしようと思います。

危ない、危ない。親の気に入るような子供に育てようと強要するところでした。軌道修正しなければ。

今後も勉強習慣だけはつけさせようとあの手この手で挑戦しようとは思ってますが。